【大腸炎】 病態・発現状況: 病態と臨床症状

消化管は、水分・食物の消化、吸収に加え、GALT(Gut-associated lymphoid tissue:腸管関連リンパ組織の総称)と呼ばれるリンパ装置を持ち、管腔内の細菌・食餌性抗原などに対する免疫応答を調整することで、恒常性を保つ機能を持っています。こうした消化管の免疫恒常性が破綻し、免疫が活性化した状態を「炎症性腸疾患(IBD)」と呼び、広義の炎症性腸疾患として、原因が特定される「特異性腸炎」と、原因が不明な「非特異性腸炎」に分類されます。非特異性腸炎の中に「潰瘍性大腸炎(UC)」と「クローン病(CD)」があり、狭義の炎症性腸疾患と呼称することが多くなりました(表1)。
また、炎症性腸疾患の発症には、遺伝因子、環境因子、腸管免疫、腸内細菌などが関与していると考えられています(図)。
キーワード:大腸炎,下痢,炎症性腸疾患,消化管穿孔
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