【大腸炎】 関連する検査と特徴的な所見: 診断に必要となる検査

1. 血液検査による炎症反応の確認
オプジーボ、ヤーボイによる大腸炎を診断するためには、まず血液検査で白血球、赤血球沈降速度(ESR)、C反応性蛋白(CRP)などを測定して炎症反応を確認するとともに、赤血球やヘモグロビンより腸管粘膜からの出血を、アルブミンなどからは栄養状態を確認します。
*:治療中のモニタリング項目
2. 便・血液培養による感染症の確認
下痢や腹痛といった症状をもとに「感染性腸炎」を「免疫チェックポイント阻害薬による大腸炎」と誤診し、ステロイドや免疫抑制剤を使用した場合、感染症が増悪する危険性があるため、血液や便の培養検査によって感染症を除外しておく必要があります(表1)。また、感染性腸炎では、原因となる細菌やウイルスの種類によって検査方法が異なるため、細菌やウイルスを指定して検査を依頼することが重要となります。特にClostridium difficile(CD)やCytomegalovirus(CMV)による腸炎の鑑別は重要となります。
キーワード:大腸炎,下痢,血液検査,感染症,炎症所見,内視鏡検査,CT検査,病理組織検査,消化器専門医
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