【甲状腺機能障害】 関連する検査と特徴的な所見

オプジーボ、ヤーボイの投与開始前および投与期間中は定期的に甲状腺機能(TSH、FT3、FT4)測定を実施してください。また、オプジーボ投与前に甲状腺機能異常が疑われる場合、オプジーボの投与により病態の悪化が懸念されるため、内分泌専門医へ相談してから投与を開始することが勧められます1)。
甲状腺機能障害のスクリーニング手順としては、TSH値およびFT4値の測定だけでなく、TSH値、FT3値、FT4値の3つを測定することをお勧めします。その理由としては、
1.がん患者においては低T3症候群(low T3 syndrome)がしばしばみられ、TSH値およびFT4値が正常でFT3値のみ低下を示すことがある
2.甲状腺中毒症の鑑別においてFT3/FT4比が有用であること
3.原発性あるいは下垂体性甲状腺機能低下症の鑑別にFT3値が役に立つこと
があるためです。
キーワード:内分泌障害,甲状腺機能障害,スクリーニング,低T3症候群
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- オプジーボ 適正使用ガイド