【総論】 臓器移植歴(造血幹細胞移植歴を含む)のある患者への使用

オプジーボの投与により移植臓器に対する拒絶反応又は移植片対宿主病が発現するおそれがあるため、 移植歴のある患者にオプジーボを使用する場合は、慎重に投与してください。
PD-1経路は末梢の免疫寛容に関連し、移植片の定着にも重要な役割を果たすことが報告されています1)。
臓器移植後の患者にオプジーボを投与すると、PD-1経路が阻害されて移植臓器へのT細胞免疫が過度に活性化し、移植片拒絶反応を発現する可能性があります。
移植歴のある患者にオプジーボを使用する際に は、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、移植臓器や障害された臓器の専門医と連携し、適切な処置を行ってください。
国内外の臨床試験および製造販売後において、オプジーボ投与後に、移植臓器拒絶反応(12例)又は移植片対宿主病(34例)の発現が報告されています。現時点で一定の情報が得られている症例について、その概要を紹介します(表1、表2)。
キーワード:総論,臓器移植,造血幹細胞,移植片拒絶反応,植片対宿主病
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- オプジーボ 適正使用ガイド