irAEの適切な対処法臨床からの実例 (症例④~⑤)

症例④ オプジーボ投与後にグッドパスチャー症候群を発症、死亡した1例

年齢、性別
70歳代、男性
原疾患
切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌左上葉原発
転移部位
胸膜転移
合併症
2型糖尿病、高血圧、COPD
喫煙歴
60歳まで1箱/日(40年間)の喫煙

治療歴

治療歴

治療経過

治療経過

専門医からのコメント:

本症例は、オプジーボ投与8回目にグッドパスチャー症候群を呈した症例である。グッドパスチャー症候群の発症頻度は100万人に0.5~1人と非常に希少な疾患で、急速進行性糸球体腎炎と肺胞出血を特徴とする。本症例も症状の進行が急速であり、救命に至らなかった。
免疫チェックポイント阻害薬によるグッドパスチャーの報告はほとんどなく、病態の把握は非常に難しいが、早期診断、治療につなげることが重要である。

※:オプジーボの国内で現在承認されている切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌における用法・用量は、「通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240 mgを2週間間隔で点滴静注する。」です。

グッドパスチャー症候群とは1)

腎関連有害事象の一つであるグッドパスチャー症候群の定義、症状・徴候、診断基準、治療法
  1. 有村義宏:内科, 109(6): 1487-1489, 2012 より作表

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症例⑤ オプジーボ投与により無菌性膀胱炎を発症した症例

年齢、性別
50歳代、男性
原発
切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(右下葉)
転移部位
リンパ節転移、胸膜播種、肺内転移、骨転移、皮膚転移
合併症
気管支喘息、アトピー性皮膚炎
既往歴
なし

治療歴

治療歴

治療経過

治療経過

専門医からのコメント:

本症例では、オプジーボ長期投与後に排尿時痛、無菌性膿尿が出現した。
ステロイド内服で症状および膿尿は軽快し、オプジーボ再投与で症状再燃、中断で軽快したことから、オプジーボによる無菌性膀胱炎と考えられた。膀胱炎に関しても、他のirAEと同様に、出現した有害事象がCTCAEGrade 2以上に該当する場合は、オプジーボ投与の延期・中止、ステロイド投与を躊躇しないことが肝要である。

※:オプジーボの国内で現在承認されている切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌における用法・用量は、「通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240 mgを2週間間隔で点滴静注する。」です。

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